ホームステイは「泊まる場所」ではなく「その家族と共に暮らす」経験です。初めての短期留学を安心して過ごすための考え方を、20年以上ホームステイを見てきた留学アドバイザーが分かりやすくまとめました。
1. ホームステイはホテルではない
家族として暮らすことが基本
ホームステイはホテルやサービス業のように「ゲストに対して完璧なサービスを提供する場」ではありません。ホストファミリーの家に入り、その家族の一員として日常を共にすることが求められます。
日本ではお母さんが何も言わないでも、食事や洗濯、掃除をやってくれているかもしれませんが、それら全てはあたりまえではありません。
そのため「何でもしてもらえる」という受け身の姿勢ではなく、「家族の一員として礼儀を守り、感謝を伝える」姿勢が大切です。簡単なあいさつや「ありがとう」「お願いします」が関係を大きく良くします。
2. 「当たり外れ」ではなく、多くはミスコミュニケーション
すれ違いは“運”ではなく“伝え方”で変わる
「運が悪かった」「当たり外れがある」と表現されることがありますが、実際には多くがミスコミュニケーション(伝わらなかったこと)に起因します。文化や習慣の違い、言葉の不自由さが原因で、思っていることが伝わらないだけのことがよくあります。
ホストファミリーも留学生に楽しんでほしいと努力しますが、留学生側が受け身すぎると関係は育ちません。ホームステイは「ホスト側50%:留学生側50%」の共同作業です。
3. 信頼関係を築くときにやってはいけないこと
無反応・無関心は最もNG
- 話しかけられても反応が薄い
- 簡単な返事や笑顔がない
- 「興味がない」態度(スマホに集中するなど)をとる
- 自分の気持ち(楽しい・行きたくない等)を一切伝えない
ホストファミリーが声をかけてくれた時に反応が返ってこないと、「興味がない」「関わりたくない」と誤解されてしまいます。英語が完璧でなくても、伝えようとする姿勢があれば関係は前に進みます。
4. 小さな行動が信頼を作る(実践リスト)
すぐできるコツ
- まずはあいさつと笑顔:毎朝・毎晩の「Hello」「Good morning」は印象を良くします。
- 感謝を言葉にする:「Thank you」「That was delicious」など簡単でOK。
- わからない時は聞く:「Sorry? Could you say that again?」で大丈夫。
- 家のルールはまず守る:ご家庭の決まりごとに従う姿勢が信頼につながります。
- 小さな提案をしてみる:「Can I help with dishes?」など、手伝う意志を見せる。
5. トラブルが起きたときの考え方
冷静に「伝える」と「相談する」
戸惑いや不安を感じたら、我慢をする必要はありませんので、まずは家族にやさしく伝えてみましょう。言いづらければ学校スタッフや現地スタッフに相談するのも良い方法です。問題を放置すると誤解が深まるので、早めのコミュニケーションを心がけてください。
まとめ:ホームステイは経験と成長の場
完璧な英語はいらない、伝えようとする心があれば大丈夫
ホームステイは単なる宿泊ではなく、第2の家族と過ごす成長の時間です。失敗や戸惑いも含めて経験として受け止め、ホストファミリーと少しずつ信頼関係を築いていきましょう。あなたが「伝えようとする気持ち」を見せれば、ホストファミリーも必ず応えてくれます。








