心でつながる、世界にひとつの“第二の家族”との出会い
ホームステイを通じて海外の生活を体験してみたい——そう考える中高生やその保護者の方は年々増えています。でも、こんな不安や疑問を耳にすることもあります。
「どんな家庭に受け入れてもらえるの?」
「子どもと同じ年頃の兄弟姉妹がいる家庭がいい」
「片親の家庭は心配」
「やっぱり白人の家庭が安心?」
このような“条件”が気になってしまうのは当然かもしれません。日本ではまだまだ「整った環境」「安心感」が重視されやすく、異文化に飛び込むという経験は特別なことだからです。
でも、ホームステイの本質は、そうした条件を超えた「人と人との出会い」にあるのではないでしょうか。
あなたのことをまだ知らないのに、迎える準備をしてくれている
私たちが提携しているホストファミリーの多くは、留学生の情報が何もない段階で「ぜひ受け入れたい」と手を挙げてくださる方たちです。
同年代の子どもがいるかどうか、家の広さはどうか、そういうことよりも、「国を超えて誰かの人生に関わること」を心から歓迎している方たちです。
ある方はこう話してくれました。
「海外に行けるチャンスがなかった自分だからこそ、自分の家が国際交流の場になれば嬉しい」
「子どもに、違う文化の人と過ごすことの大切さを体験させたい」
もちろん、経済的な理由で受け入れを始める家庭もあります。でも、どんな理由であれ、自分たちの生活に「他人」を受け入れるという決断は、簡単なことではありません。その背景には、必ず“誰かのために”という思いがあります。
日本的な「常識」では見えない、本当の交流
「片親の家庭が心配」「黒人の家庭は不安」という声も、正直に聞こえてきます。
けれど、それは“日本の中での価値観”にすぎません。異文化交流とは、違う価値観の中で、その国の“普通”を知ることでもあります。
片親の家庭でも、愛情にあふれた時間を過ごせるかもしれません。肌の色が違っても、あなたにとって人生を変えるような出会いが待っているかもしれません。
ホームステイを“ゲストとしてもてなされる体験”だと考えるなら、高級なホームステイプログラムや語学学校の寮の方が合っているかもしれません。
でも、“家族になる体験”をしたいのなら、相手のありのままを受け入れるところから始まるはずです。
「条件」ではなく「感謝」が、第二の家族をつくる
ホームステイは、一方通行ではありません。
相手に求めるのではなく、自分が何を持ち帰るか、自分がどう関わるか。
その姿勢こそが、本当の意味での国際交流を育てます。
はじめは緊張するかもしれません。
英語がうまく話せなくて悔しい思いをすることもあるでしょう。
でも、あなたが一生懸命伝えようとする気持ち、相手の文化に敬意を持って接する姿勢は、必ず伝わります。
そして、数週間の滞在が終わる頃、あなたはこう感じるかもしれません。
「ここが、私の“もうひとつの家族”なんだ」
それが、ホームステイの一番の魅力なのです。
最後に
私たちは、ホストファミリーの方々の“見えない努力”と“あたたかな心”を何度も見てきました。
この素晴らしい出会いの場を、一人でも多くの中高生に体験してもらいたいと心から願っています。
条件で選ぶのではなく、出会いに感謝できる留学を。
それが、きっとあなたの人生を豊かにする第一歩になります。