短期留学を考えると、つい「現地でこうなったらいいな」と理想や期待を膨らませてしまいがちです。でも実は、留学で最も大切なのは、過度な期待を持たないチカラです。
環境そのものに期待するのではなく、自分がその環境にどう適応し、どう変化できるかを考えることが、充実した留学生活につながります。
例えば、カナダのバスは日本のように正確でないこともあります。だから「必ず時間通りに来るはず」と期待するより、1本早く行動する、あるいは遅れることも前提にスケジュールを立てる。それだけで、無駄なストレスが減ります。
ホームステイや学校での人間関係も同じです。相手を変えることは非常に難しいですが、自分の接し方や対応の仕方は今すぐ変えられます。多くの人は、自分と同じ価値観で相手も行動してほしいと思いがちです。その結果、違う文化や価値観に触れると、イライラしたり、失望したりしてしまいます。
だから、留学中は「予想通りにいったらラッキー」くらいの気持ちで臨むのが一番楽です。期待しすぎず、自分のコントロール範囲に集中することで、どんなハプニングも楽しめるようになります。ハプニングこそ、留学ならではの経験であり、人生を豊かにしてくれるものです。
「これだからカナダ人は…」「海外はこうだ…」と日本基準で考えたり、比べたりするのはやめましょう。むしろ、知らない文化や新しい価値観を柔軟に受け入れ、自分の行動や考えを調整する力こそ、留学で身につく大切なスキルです。
留学は、環境を変える経験ではなく、自分自身を広げる経験です。期待をほどほどに、柔軟な心で挑む人こそ、現地の文化も人間関係も、そして自分自身の成長も、心から楽しむことができます。
グローバルセント代表 小林







